サイトアイコン 早期退職 : 3人家族の退職金生活

【早期退職】国民年金で理解しておくべき基本とは。いくら貰えるの?条件は?

早期退職、アーリーリタイアに直面して、いろいろ退職後のことを調べたり、考えたりしはじめた。

例えば年金だ。

そんなことは、もっと若いうちから知っていて当然だ、という意見もあるとは思うが、自分の場合まったく無関心であった。極端に言えば、年金の仕組みとかもまったく理解していなかった。

 

若いうちは、そんなことに興味を持たなくて当たり前なのかもしれない。60過ぎの退職後の年金のことが気になってしかたがない新入社員とかだったらむしろ引く。

 

もちろん興味を持って自分で調べれば、ちゃんと理解できるのであるが、国民年金は、日本に住む全員を対象にした、国全体の基礎となる年金システムである。

場合によっては、無駄に保険料を払い、将来年金をもらえないようなリスクもある。正しく理解し、正しい手続きで、義務を果たしながら、権利を享受できるべきだ。

ところで、このような国民年金に関することは学校で教えなくてよいのだろうか。小学校はまだしも、中学校で。習った覚えはないが、実は教えてもらっていたのだろうか。

他にも理解しなければならない国の仕組みはあるだろうが、年金制度もそのひとつであろう。

義務教育の中で、基本的な仕組みはしっかり学習しておく方がよいと思うのだ。

もしくは、20歳になる前に、大人教育というのを義務化するのもよいかもしれない。様々な大人として理解しておくべき国の制度や義務・権利をもう一度ここで全員に理解してもらうのだ。

国民年金の基本

自分の無関心さ、勉強不足を棚に上げて何を言っているのだか、だが、ここで、基本的な仕組みを整理しておこう。

 

国民年金に加入する人

日本国内に住んでいる20歳以上60未満の人全員だ。

日本国籍の人だけではなく、外国人を含めて日本に住んでいる人が対象になる。

サラリーマンの方で厚生年金に加入している人およびその人に扶養される奥様は、給料から毎月天引きされる保険料で、国民年金もカバーされている。奥様は、第3号被保険者という資格で国民年金に加入していることになるのだ。心配ない。

憶えておきたいのは、学生であっても、20歳以上の人は、国民年金に加入しなければならないということだ。

実は自分は、会社に入って厚生年金に入るまで、学生時代は国民年金加入の手続きしていなかった。これは、結果的には、国民年金の加入期間が短くなり、その分、もらえる年金は確実に減額されるということだ。

 

国民年金に加入する方法

20歳の誕生日の前に、「国民年金被保険者関係届書」が郵送されるはずなので、そこに必要事項を明記し、お住まいの市(区)役所または町村役場、もしくはお近くの日本年金機構事務所に提出すればよい。

学生の場合は、なかなか保険料を払うのも難しいだろう。保険料の支払いを猶予する制度や学生納付特例制度などがあるので、是非役所で相談してみるとよい。いやするべきである。

ここで正しい手続きをしておく必要がある。もし、20歳前のお子様がいる方は、是非気を付けるようにしてほしい。何もしなければ、将来、お子様のもらえる年金が確実に少なくなります。

 

国民年金の保険料はいくら?

現時点では、一律、16340円/月だ。これを40年間、もれなく払い続けていかないと、満額での年金をもらえないことになる。1か月でも未払いであれば、確実に年金は減額される。

その意味では、気持ちの良い制度だ。40年間きっちり払え。払わなければ全部はやらん!

わかりやすい。

 

国民年金の年金はいくらもらえるの?

それだけ頑張って払うと、例えば、16340円を40年(480か月)を払うとすると、総額は、7,843,200 円となる。

完璧に払うと、最大額の779,300円/年が年金として終身もらえることになる。これはあくまでも平成30年の金額で、今後変わる場合もある。

この年金額は、単純には、10年もらえば、払った総額に等しくなる。単純に言えば、75歳までもらってちゃら。それ以上長生きして年金を死ぬまで貰い続ければ得するということになる。あくまで目安だが。

寿命が延びている中、終身であることを考えると、手厚い年金制度と言えるのではないだろうか。

 

国民年金をもらえる資格・条件は?

1か月でも保険料を納めれば、将来年金を誰でももらえるわけではない。保険料を払った(とみなされる)期間が、10年以上なければならない。

以前はこれは25年だったのだが、10年に緩和された。日本で働く外国人などにとっては良いことだろう。

上で「みなされる」と書いたのは、もし収入などがなく。、保険料を払えない場合でも、正式に免除の手続きをしておけば、その間保険料は納めなくても、この加入期間としてカウントしてくれる(年金額の減額にはなるが)。

だから、ちゃんと制度を理解して、必要な手続きをすることが大事なのだ。

何も知らずに、ただ未払いのままで、10年の資格を喪失し、年金を受け取れないという事態が起こるかもしれない。そういうことがないように知識は必要ということである。

ちなみに、現時点では年金をもらえるのは、基本的には65歳からである。65歳以前からもらえる資格のある方もいるので、一度、役所で確認・相談してみることをお勧めします。

 

保険料未納の期間があります、年金はいくら減額されますか?

将来もらえる年金額は、とてもシンプルな数式で計算される。

満額だと779,300円だったが、例えば、480か月(40年)のうち、20歳から大学卒業の22歳まで未納だった場合、納付月数は480-24=456か月になる。

その場合、もらえる年金額は、779,300 x (456/480)=740,335円となる。約4万円/年減額となる。単純な比率計算で気持ちがよい。

 

早期退職して国民年金が払えない、どうしたらよい?

急に失業して収入がなくなり、とても国民年金を払えない。あと少しで受給資格(10年)になるのに・・・などのような場合には、いろいろな救済制度があります。

あきらめずに、役所や年金事務所に相談にいくべきです。払おうという意志のある人には、ちゃんと対応してくれるはずです。

以下の記事にも少し書きましたので、参考にしてください。

ここで紹介したように、様々な制度によって、

保険料の支払いを免除したり、猶予してくれる。是非、活用し、また保険料が払える状態になったら払えばよい(もちろんある程度の年金額への減額影響は発生しますが、免除期間中も加入月としてカウントしてくれます)。

 

国民年金 保険料を少しでも安くする方法

いくつかの割引制度があるので、手持ちの現金のある方は活用したい。

  • 2年分の保険料を一括で払うと、15,760円割引(平成31年度 口座振替の場合)。
  • 上記、現金またはクレジット払いの方は、14520円の割引。

いずれも、事前の申請手続きが必要。また、2年前払いだけでなく、6か月や1年分でも割引がありますので、詳細は役所窓口などで確認されるのがよいでしょう。

 

  • 1か月前の前納で、年間600円の割引。口座振替で、当月末引き落としにすると、毎月50年、年間600円割引されます。
  • クレジットカード払いにすれば、クレジットカードのポイント還元などを利用可能

40年間のことですので、積もればかなりの金額になります。是非、手続きをしておきましょう。

 

早期退職しました、どうすればよい?

会社勤めをされていた方は、厚生年金に加入して、その中から国民年金の保険料も支払わられていました。扶養している奥様の分もそうです。

早期退職などで、60歳未満で会社を退職する場合には、厚生年金も脱退になりますので、自分で国民年金を収めていく必要があります。

そしてこの場合も、今度は奥様も一人の国民として保険料を払う必要があります。自分と奥様の分、二人分の保険料を毎月収めていくことになります。頑張りましょう!

役所などで続きが必要です。

これをしないと、退職後に、国民年金未納となってしまうので、上記のとおり、しっかり減額されてしまいます。ちゃんと手続きして、60歳までしっかり毎月払うのが吉です!

 

夫が死んでしまいました。残された家族はどうしたらよい?

遺族基礎年金という年金がもらえる可能性があります。すぐに役所に相談してください。

以下のケースで、遺族基礎年金を家族がもらえる可能性があります。

  • 受給資格期間が25年以上の人が死亡した(加入中でも、年金受給中でもとにかく)
  • 受給資格期間が25年以上ない人で、死亡日の前日に、前々月までの国民年金の被保険者期間のうち、保険料を払った期間および免除期間を合わせて2/3以上である人。
  • ただし、平成38年(2026年)3/31までに死亡した場合では、死亡日の前々月までの1年間に未納がないこと。

自分が国民年金に加入していて、自分が年金を受け取るための、受給資格期間は10年以上だと、記事の上の方で書きました。25年から短縮されたのです。

しかし、遺族基礎年金の場合には、25年ちゃんと保険料を払ってきていないと、残された家族に年金が支払われません。このルールはちょっと理解できませんが、仕方ありません。

25年保険料を払っていなくても遺族基礎年金を貰える条件が2番目、3番目です。複雑ですね。詳細はかならず役所の窓口などで確認しましょう。

理解すべきは、25年以上国民年金を収めていなくても、20歳以降、ちゃんと地道にに保険料を払ってきた人の家族はなんらかの遺族基礎年金をもらえる可能性があるということです。

上記は、死亡した方がちゃんと保険料を払ってきたかの条件でしたが、一方でもらう側の家族の条件もあります。

  • 死亡した方に生計を維持されていた子のある配偶者または子

要は、子供がいないともらえないのです。奥様だけではもらえない。ここでの子とは、18歳になる年度の3/31までにあることです。例えば18歳の誕生日が2019/5/12だとすると、2020年の3/31までならもらえるということです。

このような条件に該当するかもしれないという方は、すぐに役所に相談しにいきましょう。お子様が一人の場合、年間で約100万円の遺族基礎年金をもらえます。

遺族基礎年金をもらえない場合でも、もらえるお金がある

上記の遺族基礎年金をもらえない場合でも、以下のようなお金をもらえる場合があります。

  • 死亡一時金
  • 寡婦年金

詳細はここでは省略しますが、保険料を納める期間が短くても、死亡一金をもらえる可能性があります。子がいない場合でも、寡婦年金をもらえる可能性があります

年金制度は複雑です、貰い損ねることがないいように、とにかく役所に相談に行くことをお勧めします。行く前に、上記の基本的な知識だけは理解しておくとよいでしょう。

     
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