FXで稼いだという話はよく聞いていた。ちょっと怖くて、いままで一切手を出さなかったのだが、あまりに目先の円高条件が重なってきたので、ちょっとリスクを取ってFX取引をやってみたのでご報告したい。
もともとは、外貨預金するために、もしくは米ドル建ての株式投資をするために、いかに手数料をかけずに円からドルに両替するかを記事にした。
YJFX!を使って、そこで極めて安い手数料で、円からドルに両替して、それをまたドルのまま、自分の他の銀行の外貨口座に送る手順を説明したのである。
今回は、単純に、FXの取引で、どうやって儲ける(または損する)ことができるのかを整理しよう。
YJFX!で口座を作る
当然ながら、YJFX!なり、どこかのFX会社で口座を作る必要がある。以下では、すでに開設済であるYJFX!の例で説明しよう。
基本的には、FX取引の方法はどこでやっても変わらない。
まずは口座開設するために、以下のYJFX!のホームページから口座開設の申し込みをしよう。
当然だが、マイナンバーカードが必要なので、まだ持っていない方は、役所に行って早々に入手しておこう。
上記のページより、マイナンバーカードや本人確認書類などをアップロードして申し込みするだけだ。
数日後に、郵便で情報が送られてくるので、自分のYJFX!ページにログインできるようになる。
YJFX!の口座に入金する
ログインしたら、まずある程度の資金を入金する必要がある。
これは、取引証拠金と呼ばれるものになる。
前回記事の円から米ドルへの両替では、実際の円を米ドルに両替するので、例えば100万円をYJFX!に入金して、それを米ドルにすべて両替して(両替・現受)、実際の米ドルを他行の口座に送金した。
これに対してFXの取引は、基本的には信用取引であり、通貨の売買損益で稼ぐものだ。例えば、
1万ドルをレート108円で買い、レートが109円になったら売ると、1万円儲かるわけだ。これがFX取引だが、
実際に最初の1万ドルを買う時に1万ドル分のお金が口座にある必要はないのだ。1万ドルを買う時に必要なお金は、25倍コースであれば、44,000円あれば良い。44,000円が取引証拠金として、口座に入っていれば、1万ドルを売買する取引ができるのである。
人によって、この25倍コースとか、10倍コースとかが異なるであろう。自分が何倍コースかは、ログインした画面の左上の「お客様の状況」で確認できる。
これが、いわゆるレバレッジという信用取引である。
口座に入っている証拠金の25倍までの売買が可能なのだ。
なので、最初に口座に100万円入金したとすると、その25倍、すなわち2500万円までの売買取引を行うことができるということになる。
通貨の場合は、明日すぐに、ドルの価値がゼロになることはない。通常であれば、1ヵ月で数円の値動きだ(安定通貨の場合)。だから、上記の25倍で2500万円の取引をしても、2500万円がゼロになることはまずない。損するにしても、100万円の現金を口座に証拠金として入れておいてもらえれば、まあ、取引してもらっていいですよ、という事なのだ。
損が大きくなると、この100万円の証拠金では足りなくなることもある。YJFX!から、もっと証拠金を入金してくれと言われる事もある。これが、信用取引の恐ろしさでもあるのだ。
入金額は、ゼロになっても生活に困らないレベルで。損した場合も、証拠金を越えての含み損をかかえないように、早めに損切りするなど注意してFX取引は行う必要がある。
話を元に戻すと、入金だ。
左メニューの入出金から、クイック入金を選ぼう。
いくつかの銀行(三菱UFJ, 三井住友、みずほ、ゆうちょ、楽天、ジャパンネット、住信SBI、セブン、イオン)からは、その場ですぐに入金が反映されるクイック入金が可能だ。そこに資金がある方は利用しよう。
そうでない場合には、通常の振り込み入金の手続きを行えばよい。入金が完了したら、左メニューの「照会」「口座状況照会」で、100万円が入金されていることを確認しよう。
実際のFX取引の方法
これで、取引証拠金100万円が入金され、実際のFX取引をする準備が完了した。
ここから自分がやったのは、こうだ。
まず為替動向の予想だが、目先は、ドル円で、円高が進むのではないかと考えた。理由は、
- すでに110円前後から108円台への円高が進行中
- 米国では景気対策での年内3回の利下げがすでに債券市場では織り込まれており、米国(ドル)金利は年内下がる見込み
- 香港問題、イラン問題など地政学的リスクがあり、その場合、安全資産の円が買われる(円高になる)
上記は結構現実的な円高要因である。
一方で円安要因は何かと言うと、一気に米中貿易戦争が解決され、世界景気減速懸念が払拭。米国株高、ドル高になる。
だろうか。しかし個人的には、簡単にすぐに米中戦争が収束するとは考えにくい。
素人なので、これぐらいしか思いつかないが、やはり傾向的には円高になるのではないかという予想なのだ。
これから円高になるとすると、どうやって儲けるのか。
今、ドルを売っておき、円高になったらそのドルを買い戻す。要はドル売りだ。
前述のようにFXは信用取引なので、別に今実際に外貨口座に米ドルを持っていなくても、米ドルを売ることができる。仮想的にドルを売った状態を、売りポジションを持っている状態という。逆にドルを買った場合には、買いポジションを持っているという。
取引は、このように、売買ポジション(仮想的な売りまたは買い)を持ち、その後に逆取引をして(決済)することで損益が確定して、取引終了というステップになるわけだ。
今回は、ドルを売って、売りポジションを持つまでの手順を説明しよう。
左メニューから、「取引」の「新規注文」をクリック。
こんな画面が表示される。
ドル円になっていることを確認。
売りたいドル(今回は1万ドルを売る)を注文数量に入力する(画面では2000になっているが、ここを10,000にする)。
左の青いボックスをクリックすると、ドルを売ることができる。その時のレートが表示されている(上図の場合は108.752)だ。
左メニューの「照会」「ポジション照会」をクリックしてみよう。今の取引が表示されるはずだ。確認しよう。
以上だ。
これであとは、円高になるのを待って、良いところで決済注文(売ったドルを買い戻す)をすれば良い。その時の差額が利益として自分のものになるのである。
逆に、円安に動いてしまい、ドル円レートが110円とかになったら、損をすることになる。最初は、いくらまで損したら諦めるのか(損切りの基準)を決めておくべきだ。ずるずる損を増やしてはいけない。
例えば100万円入金したのだから、2万円までの損は仕方ないと思って、上記の例でいえば、2円の円安(1万ドルだと2万円の損になる)になったらもうあきらめて無条件に決済(損切)するとかを決めておくということだ。
上記のように1万ドル程度の取引ならよいが、もっとレバレッジを効かせて10万ドルの取引などをする場合は、それだけ損も大きくなるので、この損切りをしっかり決めることはより重要になる。
上記の例(1万ドル取引)では、
おおよそ100万円の元手で、110円から105円の円高になれば、5万円儲かる。5円も為替レートが変動して、利益率は約5%しかない。だからどうしても、レバレッジを効かせて、取引量を増やしたくなるのだ。10万ドルの(信用)取引をすれば、単純に50万円儲かる。利益率は50%だ。これが、信用取引(レバレッジ)のうま味でもあり、怖さでもある。
このあたりはしっかり理解して、リスクの取れる範囲をしっかり決めて、自己責任での取引をお願いします。