以前の記事で、オリックス銀行の短期定期預金について報告した。↓の記事だ。
この記事でわかること 入手した退職金をとりあえず増やす方法 オリックス銀行の定期預金を活用し、短期でお金を増やす方法 以前の記事で、銀行の預金金利の現状や、外貨預金の活用方法について整理した。 下の記事だ。 [si[…]
eダイレクト預金のスーパー定期300の金利は高く、1年もので0.2%の年利である。
この定期預金は、退職金だけではなく、誰でも利用できるものだ。その意味では、汎用的で何度でも使えるし、最強の定期預金のひとつであろう。
一方で、世の中には、退職金専用の定期預金というものがある、見て行こう。
退職金限定の定期預金とは
これは、銀行が、新たに大きな預金を獲得するためのプロモーションである。
要は、大きな退職金をもらったサラリーマンに、特別に高い金利を期間限定で提供し、そのお金を自分の銀行に預けてもらい、これからの運用含めて、自分のお客にしようという単純な拡販キャンペーンである。
これをうまく活用して、効率よく退職金を増やそうというのが、今回のテーマである。
ちょっとしたトラップものあるので注意したい。
いくつか事例を見て行こう。
三菱UFJ信託銀行の退職金 定期預金プランとは
ご退職者特別プラン(2019年10月31日まで)
ご退職者特別プランのご紹介ページです。老後の資産形成のためにご退職者さま向けの専用プランをご用意いたしました。ファンドラ…
単純に定期預金をするだけでなく、投資信託なども併用すると、定期預金の部分の金利が、3か月間は7%にしますよ。
定期預金だけだと、6か月ものが0.45%となる。ただし、1000万円以上の預け入れが必要。
前述のオリックス銀行の0.2%よりも高い利率が並ぶが、
特に、下の、銀行の投資信託商品は、手数料が高く、儲からないのが定説である。目先の高金利につられて、銀行の退職金キャンペーンにとびつくと、投資信託などを断れなくなる場合も想定する必要がある。心の強い人にはおすすめだ。
三井信託銀行の退職金特別プランとは
三井住友信託銀行では、将来に向けて資産を育てる「退職金特別プラン」「ご退職予定者向け特別プラン」をご用意しております。ご…
こちらの定期預金コースは、500万円以上をスーパー定期3か月に預けると、1%の金利がもらえる。この金利も最初の3か月1回だけだ。
条件として、年金定期便を持参して、ライフプランの相談をすることとなっている。そう、このライフプランの相談の中で、様々な銀行商品や、年金の受け取りにするなどの、セールスがかけられるわけだ。
完全に集客プロモーションである。そういう銀行のメリットがなければ、もちろん高い金利を出すはずもないが。
このようなセールスに耐え、定期預金だけをするというのは結構強い精神力が必要になりそうだ。
このように、銀行の退職金プランは、他の金融商品を合わせて進め、そこで手数料を稼ぐのが目的なので、注意が必要だ。一般的に銀行の金融商品の手数料は高く、同じ投資信託をやるのであれば、ネット証券など手数料がより安いところは他にもある。面倒だと、すべて銀行まかせにすると、損する場合があるので、元本の大きな退職金の話なだけに、慎重に、手を抜かずに、調査すべきであろう。
おすすめの退職金特別プランは?
メガバンクや大きい銀行では、どうしても手数料稼ぎが主体になるが、地方銀行などでは、集客主体の所もある。まずは退職金を預けてもらうことを主目的にしているので、必ずしも他の金融商品の契約を条件にしているわけではない。
とはいえ、定期預金をしたら、必ず様々なセールスは来るだろうが。
神奈川銀行の退職金プラン
今回特にご紹介したいのは、神奈川銀行の かなぎん退職金定期預金である。
神奈川銀行は、神奈川県の地方銀行であり、それほど規模が大きいというわけではない。
キャンペーンのポイントは
となっている。すでに神奈川銀行内に預けてあるお金ではだめなのだ。新しい顧客が欲しいためのキャンペーンということだ。
3か月ではあるが、1%はなかなかの金利である。
例えば3000万円をここに預けると、3000万円x0.001×3/12=7500円。税金を引いて、手取りは6000円程度だろう。
3か月で6000円の儲けにしかならないが、何も使わないで、放っておくなら6000円でももらった方がよい。その代わり、銀行からの営業に対応する手間は発生するが。このあたりをどう考えるかだ。
また、退職金のみが対象なので、申し込み時に源泉徴収票などの証明書が必要。また。55歳以上であることも条件だ。
最初の3か月が過ぎると、通常の定期預金金利となるが、神奈川銀行の場合は、0.01% とかだ。結局、またどこか別の金利の高い定期に預けるために、無常にもすぐに資金を他行に移動させる必要がある。
日本人的にこのドライな所業ができるかだ。
また、神奈川銀行では、ネットバンクでも他行への振り込み手数料は378円発生する。3回に分けてネットで振り込み(1回の制限1000万円として)したら、それだけで1000円ちょいのロスだ。6000円の利子から1000円減るのは大変だ。
自信のない方は、ネットで完結できるオリックス銀行などの退職金スペシャルでない定期預金を使うという判断もあるであろう。
JAなんすんの退職金プラン
JAすんなんは、駿河地方の農協組織である。そこがやっているのがJAバンクなんすんだ。
ここが提供しているのが、ハッピーセカンドライフ という退職金専用定期預金だ。
6か月もので0.6%の金利になる。
55歳以上、退職金受け取り後1年以内であること、300万円以上、1000万円未満だ。複数契約可能なので、3本契約で3000万円もいけるだろう。
悪くない条件ではあるが、JAバンクの場合、最寄の窓口に行って手続きをする必要がある。横浜にいる自分が駿河に行くだけで費用がかかってしまう。基本的には近くにJAすんなんの窓口のある方のみが対象になるだろう。
また、JAバンクは、振り込み手数料が高く、無料にできない。要は、利息をもらった後に、他行に資金移動する場合に、結構な手数料をとられるので、そこでもロスが発生するということだ。
このあたり、
金利の数字だけでなく、資金移動の際の振り込み手数料などもチェックが必要である。
まとめ
今回のまとめであるが、