2019/09 フィリピン訪問 まとめ

 

とういうことで、今回のフィリピン訪問での目的であった、妹のベイビーシャワーと不動産購入について、4回に渡って記事にしてきた。

 

1週間と短い期間ではあったが、非常に楽しく充実した時間を過ごし、その反動か今は少し日本で脱力状態である。

当初の予定どおりではあるが、空港の東、Taguig(タギッグ)にあるGrace Residencesと、空港の西ベイエリアにあるSHOR Residencesを購入したわけだが、いずれの価格も、もはや相当に騰がってしまっており、投資のうま味はない。

今回の物件は両方とも、横浜の中でも中心部に築30年の中古ワンルームを買うぐらいの価格だ。投資効率が格別に良いわけではない。

SHORは約10万円/月の収入が確保できたが、Graceはまだこれから時間がかかりそうだ。期待できる収入もたかが知れている。SHORの方は比較的短期で売ってしまう予定だが、Graceの方は相続含めた長期資産で考えている。

 

フィリピンはこれからどうなるであろうか。

妻の母国というひいき目はあるのだが、日本にとって大切にすべき国と人々だと思っている。

貧困から来る悪いイメージは、もはや過去のものになりつつある。どこの国にも悪い奴はたくさんいる。それはどこも同じだ。貧しいスラム街の様子を見て嫌悪するのは理解できるし、貧しい人がお金をせびる姿を見るのは嫌なものだ。

そういう以前のフィリピンのイメージで、この国を評価していると、大切な隣人を失うことになるかもしれない。

リゾートとしてはセブ島が有名だが、その他にも多くの観光スポットがある。多くの場所では英語が十分に通じるし、物価もそこまで高くはない。

ビジネス的にはフィリピンはもう中国人に興味が移っているだろうが、誰に聞いても中国人・韓国人より日本人への好意は高い。彼らより、ガツガツしていない点が合っているのだろう。

勝手な感覚であるが、一般的なフィリピン人の印象は、基本的にシャイ(恥ずかしがり屋)で優しく、真面目で親切である。また自己犠牲を払っても家族・身内を守る。そして意外に真面目に働く。

ちょっとほめ過ぎか。

人と人とのつながりを大切にするし、最近の日本人が失ったものの多くをまだ彼らは持っている気がする。

フィリピンは今まで以上に観光誘致を積極的に行い、日本人の持っている悪いイメージの払拭に務めるべきだ。日本はもっと彼らを知り、国と人々を友好的な隣人として積極的に受け入れるべきである。

これから日本で足りなくなる労働力や様々な物を、彼らが補ってくれるだろう。それは、中国人も韓国人もやらないことだ。

飛行機で飛べばたった4時間で着く隣人をもっと大切にすべきだ。

個人的には、もう日本とフィリピンは合併してもいいぐらいだと思っている。日本フィリピン合併国である。EU的なイメージでもよい。

 

 

こうして国は豊かになっていくのだなぁと感じることがあった。

古くからフィリピンに住む日本人と話す機会があった。確実に、現地の普通の人が日々使えるお金が増えているのを実感すると言う。

例えば、BGC地区のちょっとしたレストランも、日本よりは安いがそこそこの値段はする。そういう場所に、普通のフィリピン人が多く出入りしている。そういう店にはちょっと前までは外国人が主体だったのに。

まだ労働者の賃金はそれほど高くない。海外企業含めて、安い賃金で多くの人を雇用することができる。実際に現地のお店に行くと、その従業員の数に驚かされる。百貨店の売り子であったり、レストランのボーイであったりだ。

妹のベイビーシャワーのプレゼントで、百貨店にベビーカーを買いに行った。比較的高価な買い物だったにしても、陳列している商品の説明をまあ熱心にしてくれる。商品の説明も的確だったし、かなり勉強しているようだ。そういう時にまた面倒がらずに質問しまくる妻と妹。丁寧に真面目に答える売り子。気が付くと、我々の周りには8人の店員が集まっていた。

Jollibeeなどのファストフード店もそうだ。日本だと人手不足とコストカットで、店内には数える程の店員しかいない。フィリピンだと、もう、くさるほど人がいる。注文したり調理する人も多いが、店内を片づけたり、掃除したり、注文を聞いたり、とにかく人が多い。ちょっとケチャップとってきてと頼むと、誰もがすぐに対応してくれる。うちの妻などは、お金を渡して追加注文までしてしまう。そういう無茶な要求にも、できるだけ応えようとするのが、フィリピン人だ。日本人からは、そういうのが逆にいい加減と見られてしまうのかもしれないが。

逆に妻と一緒に日本でレストランや居酒屋に入る時など、大変だ。やれお酢をくれ、唐辛子に塩コショウ。追加のタレをくれ、ワサビを大もりで。様々な要求が発生するが、日本の店員は慣れていないし、そういう場合の手順がルール化されていないので、固まってしまう人が多い。悪く言えば柔軟性がないのだ。

こうして、安い賃金ながらも、多くのフィリピン人が給料をもらえるようになってきている。それも、それなりの仕事でだ。こうして雇用が増え、人々の収入があがると、その人はそのお金をちょっとしたレストランやショッピングして使う。それがまたそこで働く従業員の収入向上につながる。

基本的な自由経済の好循環である。

日本は逆に、人が減り、使うお金が減り、デフレになり・・・悪循環にはまってきた。好対照である。

この状態があとしばらくは続けばよいと願っている。中国経済の停滞や関係悪化などリスクも多いが、フィリピンには、製造業の工場下請けや安い労働力としてではなく、その高いエンターテインメント性やホスピタリティの高い国民性と、島国ならではの美しい観光資源を活かした独自の発展を遂げてほしいものだ。

今後はできるだけフィリピンに長く滞在するようにして、購入したGraceレジデンスを拠点に、様々なフィリピン国内旅行ができればと考えている。フィリピンに投資した一人の参加者として、これからのこの国の発展と変化を楽しみに見て行きたい。

 

 

     
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